皮をじっくりと鞣して革をつくり、手しごとで丁寧に形にする。そして使い手が愛情を込め、味わいを深めてゆく。
革製品には職人の技と手ごころ、自然由来ならではの素材を楽しむ魅力が込められています。
ソメスの財布シリーズとして、その醍醐味を最も体感していただけるのが「ピント」シリーズかもしれません。
ソメスサドルで過去販売されていたシリーズが、素材、カラーを新たに再登場しました。
上質な素材と職人の手しごと。小さな財布に込められた魅力を、ぜひ見て触れて体感いただきたい一品です。
シリーズで新たに採用したのは「ベビーカーフ」。
ホルスタインから作られた北海道産カーフレザーです。
牛革のなかで生後6ヶ月以内の牛からつくられる革を「カーフレザー」と言いますが、中でも3ヶ月以内の仔牛の革は「ベビーカーフ」と呼ばれます。
北海道では馴染み深いホルスタイン、乳牛として使用できない雄牛は早い時期に食用に回るのだそうです。供給量の少ない稀少な素材でもあります。
魅力は何よりもやわらかさ。
例えるなら、赤ちゃんのモチ肌のようなキメの細やかさ。カーフレザーの中でも随一の、吸い付くようなやわらかさを体感いただけます。
繊細な触感をそのまま体感いただきたく、顔料などのコーティングを施していない素の革の状態に近い仕上げ。トラ、シワ、血筋の表情が豊かに残り、お財布ひとつひとつの個体差を楽しめます。
手馴染みの良さを叶えたのは、素材はもちろんスマートなサイズ感もポイントです。
厚みが無くスッキリとした収納ポケット。これは、お札やカードポケットのマチに「風琴マチ」という特殊な技法を用いているためです。
一般的なお財布のマチは、ポケットの内側に折り込まれる仕様。一方「風琴マチ」はポケットの外側に折り込まれるため、収納スペースも広く、お札がマチに引っかかることなく収納できます。
実は日本独自の伝統技法。通常のマチづくりと比べ工程が多く、緻密な作業が求められるうえ、限られた職人だけが成し得る技術です。
さらにコーナー部分には「菊寄せ」を。ソメスのバッグや馬具づくりにも用いられる技術を、小さなお財布にも施しました。
素上げでキメの細かいベビーカーフは、お使い方によってはキズや色落ちなどのリスクもある繊細な素材。
一方で、革本来の質感や経年変化も存分に味わっていただけます。
繊細な自然素材の風合いと丁寧な手仕事が成す技術、革製品だからこそ味わえる醍醐味をぜひお楽しみください。
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