ソメスサドルの「Reizオールパーパスサドル(総合鞍)」が2024年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞いたしました。
総合鞍は一般的な乗馬で使われる鞍。競技においては障害馬術(障害を飛び越える)や馬場馬術(演技の美しさを競う)とそれぞれに特化した鞍がありますが、総合鞍はその中間的な作りをしているので馬術初心者の鞍としても使われます。
日本の乗馬人口は約250万人。馬具は海外製が主流とされるなかで、日本で馬具を作るメーカーとして、より日本のライダーが乗り心地良く安心してお使いいただける鞍づくりを目指して、半世紀以上積み重ねた職人技術の粋を集めて完成したのが「オールパーパスサドル(総合鞍)」です。
グッドデザイン賞について
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人馬の負荷は少なく動きは最大限に。人馬の命を守る鞍はいかなる環境下でも機能を発揮し続ける安全性と堅牢性が必要です。鞍をひとつ仕上げるためには革を扱うすべての技術が必要とされていることから、鞍づくりは「革の極致」とも言われています。
ソメスの鞍を作る職人は4名。いずれも長年鞍づくりに携わってきた熟練の職人です。
端が露出するパーツには鞄や財布さながらに丁寧なコバ仕上げを施す。ライダーが座るシートは鞍骨をベースに革を水張りして釘で固定し、アオリは革を均等に折り合わせて曲線のフォルムをつくる。馬具用のミシンでパーツを縫い合わせ、より負荷の掛かる箇所は鞍を抱えながら強固に手縫いを施す…。
道具を変え作業場を変えながら様々な技術を駆使して、ひとつの形へと仕上げてゆきます。
鞍の基本は左右対称であること。特に全体の核となる鞍骨と、腹帯と接続し鞍の固定に関わる託革は、鞍の安全を左右する重要な箇所。さらに鞍骨を覆うシート、付属するパーツの微妙な形状の歪みは、騎乗時の事故や馬へ損傷を与える原因にもなりかねません。
歪みを防ぎ堅牢性を高めるのは正確な組み立て。ひとつひとつの工程に妥協は許されません。
さらに鞍の強度を高めているのはパーツ同士をしっかりと繋ぎ合わせる強固な手縫いの技術。2本の針と太番手の糸を使い縫い上げる馬具特有の縫製です。
シートとあおりの接続、鞍褥の縫製、託革と本体の縫製、さらに本体と鞍褥の接続と、各パーツを繋ぐ重要な箇所のほとんどに手縫いが施されます。小さなパーツは木ばさみにはさんで、本体は床で鞍を抱えて、全身の力を使いながら一針一針しっかりと縫い上げます。
機械には頼れない繊細で丁寧なつくりは手作業あってこそ。全身の感覚を活かした昔ながらの製法が、今も受け継がれています。
1.膝が触れるニーパッドを厚めに、かつシートを広く設計することで、膝が安定しやすくなり騎乗が安定します。
2.アオリ革に厚くしなやかな一枚革を採用することで、使い込むほどに騎乗者の騎乗姿勢にフィットします。
3.鞍の核となる鞍骨には、軽量な合成樹脂を採用。経年による歪みが少なく、高い耐久性を維持します。
※障害用の鞍は製造しておりません
※記載価格はすべて税込です
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