暮らしに寄り添う革製品。
ソメスファンの皆さまなら、バッグや、財布など身近な存在として日々ご愛用いただいていることかと思います。
例えば馬具には厚くて頑丈な革、お財布は手触りなめらかで繊細な革が使われるように、たくさんの種類の革を扱い新しい商品が生まれる中で、商品のコンセプトや革のこだわりをご紹介していましたが、
そもそも革が「どう生まれているのか」というお話をする機会はなかなかありませんでした。
国内外たくさんのタンナー、そしてものづくりの企業が扱う革という素材。皆さんはその革がどういうルートで生まれるのか、ご存じですか?
2021年、一般社団法人 日本皮革連合会(JLIA)では「Thinking Leather Action(シンキング・レザー・アクション)」として、革が環境に配慮した素材であること、サステナビリティに基づいた優れた素材であることを発信する活動を立ち上げました。
革製品は、食肉用などの動物からお肉をいただくときに出る
皮を活用してつくられています。
なので、動物の命を革製品のためだけにいただくということはありません。
畜産から出る牛の皮の量は、
日本だけでも1年間に約100万頭分(2021年)。
これらを活用しないとなると、廃棄・焼却に相当な二酸化炭素が排出されますが、
それ以前に、日本では施設や土地に限りがあるため、これ以上の焼却や埋め立てはできないという現状があります。
地球環境のために。
そして、家畜として育てられている動物たちへ感謝の想いを込めて。
食肉文化が続く限り、皮を革製品として活用していく。
これは、ずっと昔から続くエコでサステナブルな活動なのです。
JLIAのメッセージのとおり、
革をつくるために動物を殺すということはなく、食肉用の動物から出る副産物を使って作られています。
革製品の中でも牛革のものが多いのは、食肉として牛の消費量が多いためです。
牛革だけでなく馬革やコードバンも同じ、食肉の副産物から生まれています。
さらにその副産物を鞣し、革製品として形にしてながく使い続けるということは、長い目で見るとサステナブルであるといえます。
関連サイト JLIA 日本皮革産業連合会「Thinking Leather Action」
本来捨てられるものだった食肉用の皮は、革となるために、タンナーの手へ。
革の個性を見極め、鞣し、染色し…時間をかけながらいくつもの行程を経て、一枚の革が出来上がり、そしてソメスサドルの元へやってきます。
製品作りは皆さまに長く使い続けていただくための重要な工程。
日々の使用でも長持ちするつくりと素材を見極める責任がわたしたちにはあります。
一枚の革から鞄のパーツを裁断する際、細かな革の状態を見極めながら裁断すると、毎回端材が生まれることは避けられません。
丹精込めて作られた上質な革を無駄にしない。これはソメスサドルがものづくりに携わる上で抱える課題であり使命でもあります。
革の状態が良くても同じ鞄のパーツは取り切れない革。そんな革を、私たちは「EUレザー(effective use leather)」という名称にすることにしました。
革からひとつの製品へ、少しでも価値のあるものに変え活かしたい。そんなソメスなりのサステナブルな想いから生まれたアイテムがあることをご存知ですか?
あなたの愛用品も実は端材生まれのアイテムかもしれません…。
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