札幌市街から西へ、大倉山を超えた先の自然豊かな小別沢(こべつざわ)。
住宅街から少しはずれた、木々に囲まれ小川が流れるほとりに木工クラフト「チエモク」の工房はあります。
▶︎工房のようす
ソメスサドルでは「ドムス アドベントツリー(過去販売)」や「ミニ鞍(ポイント交換品)」の鞍台などをおつくりいただいているチエモク様の工房にお邪魔しました。
工場とショップが隣接する小さな工房。のどかな風景の中で工房の製作音もやさしく心地よく響きます。
▶︎カトラリーはデザートスプーンから箸まで数多い
ショップにはキーホルダーや日用品など幅広いアイテムが並びます。中でも数多く並び目を引くのが器やカトラリー。
手にフィットする丸みを帯びたフォルムとやさしい手触り。割れても破片が飛び散るリスクが少なく、軽い木の器は、お子様やご高齢の方でも持ちやすく安全なのが良いところ。カトラリーの口当たりの良さは、一度使いはじめると癖になる魅力があります。
▶︎幼児用器のセット「もりのともだち」
水染みによるカビや食品の汚れを防ぐコーティングは、チエモク様独自の「液体ガラス塗料」仕上げ。一般的なウレタン塗装に使われるシンナーを使わず、素材や配合方法など試行錯誤を重ねて生み出した塗装技術です。
ウレタン塗装特有の薬品臭も無く、より安全性の高い仕上げでつくる食器やカトラリーは、特にお子様向けに人気なのだそうです。
▶︎ミニ鞍の鞍台はチエモク製。底面にはロゴの刻印も
自社ブランドのアイテムは全て北海道産木材。”林業の町”と呼ばれる上川郡下川町の木材をメインに使用しています。
ナラやカバ、数ある道産樹種の中でもチエモク様が選ぶのは「ハンノキ」という木材。
チエモク様の器やカトラリーはもちろん、ソメスのアイテムもハンノキでつくられています。木工品がお好きな方でも、あまり聞かれない樹種かもしれません。
▶︎ショップ内にもハンノキへの想いが掲げられている
ハンノキはシラカバなどの仲間で、建築材や鉛筆材、かつては割り箸や下駄にも使われていた木材です。
植樹して育てるハンノキの林があるわけではなく、トドマツやカラマツの人工林の間に雑草のように生えてくる木(侵入木)なんだそうです。
▶︎訪れた日はちょうどハンノキが届いたところだった
成長も早く、放っておいてもどんどんと生え大きくなり、マツと共に伐採された後、そのほとんどが活用されることなくパルプ材や燃料材になります。
資源が減りつつあるなかでも屈強に育つハンノキをより価値のあるものに。チエモクのものづくりを通じてハンノキの存在をもっと知ってもらいたいという想いでものづくりや活動を続けられています。
▶︎年輪の揺らぎや節、一つ一つの表情が個性豊か
褐色でランダムな年輪が走るハンノキの器たち。サクラのような鮮やかな褐色と一つ一つ個性のある表情は思わず見入ってしまう美しさがあります。
木は生き物であり一本一本が大事ないのち。縞模様のように並ぶ年輪は、1年に1層しか育たないのだそうです。
そう想いアイテムのひとつひとつを見ると、改めて木のいのちの重みと使うことの感謝を感じます。
チエモク様の想いとこだわりが詰まった「ハンノキ」とものづくりへの想いをぜひお手に取って体感してください。
※工房およびショップ内は許可をいただき撮影しています
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