ヌメ革とは植物由来の成分であるタンニンを使用し鞣(なめ)された皮革のことです。厳密にはピット層鞣しと呼ばれる工程で、タンニン鞣しをした革です。
ピット層を使った鞣し工程をもつタンナー(鞣し業者)は国内でも数少なくなり、ピット層とは違った工程(ドラム式など)で従来のヌメ革を再現するようになっています。
数十年前までは一般的だった「ヌメ革」も時代とともに、作り方と意味合いが変わってきました。そのため「ヌメ革」という呼称は、現代ではあいまいな表現になっています。
タンニン鞣しされた革を「ヌメ革」と呼びますが、タンニンとはお茶や赤ワインなどを飲むと感じる「渋み」の成分です。国内のタンニン鞣しにはミモザの木のタンニンを鞣し剤として使用されています。
レザーのもとである原皮をタンニンに漬け込むことで、原皮のタンパク質に反応し、皮から革に変化します。
ヌメ革は、原料の革は当然のこと鞣しに使う原料もすべて自然のものでできているため、自然環境にも人にも優しい革です。また自然素材であることから、革本来の温かみのある雰囲気と魅力を感じさせます。
時間をかけてじっくりと鞣されるヌメ革は、革の繊維が締まっているので丈夫で切れにくい特徴があります。使っていくうちに繊維もほぐれて柔らかくなってきますが、そのときに持ち主の手に馴染んだ形になっていくのも、ヌメ革の大きな魅力です。
ヌメ革は革そのものなので、動物についた傷やシワ、血管のあとが目立っていることもあります。しかしこれもヌメ革の個性で、この世に同じものは2つとない自分だけの革です。またエイジング(経年変化)を楽しめるのもヌメ革の大きな特徴です。使っていくうちに手の脂や熱、太陽の光などの環境で革の表情に変化が。
もちろん、ヌメ革ではない革でも個性やエイジングは楽しめますが、革の経年変化を楽しみたい方はヌメ革をお勧めします。
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