NHK連続ドラマ「エール」にて道具制作と現場指導をさせていただきました。

NHK連続ドラマ「エール」にて使用する馬具制作と、現場での技術指導をさせていただきました。

※ 9月14日より、エールの放送が再開します!

>NHK連続テレビ小説「エール」公式サイト

NHKドラマ「エール」での馬具の制作

吉原光夫さん演じる”岩城新平”が勤務する馬具店にて使用する、鞍・馬具の制作依頼を頂き、馬具メーカーとして自信をもって制作に挑みました。

ソメスサドルが作る「軍用鞍」

ソメスサドルの56年の歴史でも軍用鞍の製造経験はありませんでしたが、旧工場である歌志内工場にサンプル資料として保管していた軍用鞍がありました。

その鞍を参考に、軍用鞍製作に乗り出しました。

できる限り当時の状態をリアルに再現させるため、鞍骨(鞍の芯)には当時と同じ防腐剤(コルタール)を使用。その影響で工場は独特の臭気が漂っていました。

革の色に関しては「当時は今のように綺麗に染まった革はない」という見解のもと、染色されていない革を工場で染色・加工をして、あえてムラのある仕上げに。

資材が揃ったらいよいよ組み立て。

見たことも作ったこともないものを再現することはとても難しく、型起こしだけでも一苦労です。

さらに、ひと縫いもミシンを使わず鞍のすべてを”手縫い”で縫製。ソメスサドル伝統の二本針です。座面のシートや鞍じょく(裏側)は形をきれいに出すため徹底的にこだわりました。

ソメスサドルの職人としての誇りとこだわりを「軍用鞍」を通して表現できたのではないかと思います。

撮影現場での技術指導

短期間ではありますが、砂川本社の鞍職人が撮影現場にて馬具職人の動きを再現するためにお手伝いに行かせていただきました。

テレビでの放送をご覧の方はご存じの通り、撮影現場の馬具屋はたいへん味のある雰囲気で本当の馬具屋さながらです。

長年仕事で身につけてきた職人の動きを伝えることは簡単ではありませんが、役者の皆様もプロフェッショナル。緊張感のある空気の中、見事に馬具職人を演じられていられました。

無事に放送を観てわたしたちの”手しごと”が「エール」に参加できたことを確認し、達成感と満足感が溢れています。

視聴者の皆様もテレビでソメスサドルをほんの少し気にかけてご覧いただけたら幸いです。

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