長年にわたる馬具づくりを通して培ってきた素材の選定眼と、様々な革を扱う技術。
なかでも一際難しいとされる「しぼり」技術に向き合い、試行錯誤を重ね、今までになかったバックパックをつくりました。
現代の働き方やライフスタイルに寄り添った新しい製品提案と、「しぼり」技術の確立、昇華、そして継承のため、初めての試みであるクラウドファンディングにチャレンジし、受注生産を行います。
「新しい定番として、現代のライフスタイルに沿うバッグを」と新たに挑戦して完成したのがこのコミューター(=通勤者)バッグです。
高品質の牛革をじっくりと丁寧にタンニンでなめすことで強さとしなやかさを兼ね備え、長く経年変化を楽しむことができます。また、伝統技術である“しぼり”によってレザーとは思えないような美しい曲線を描き、現代のビジネスシーンを想定した高級感のあるシンプルなデザインを施しました。
価格 | 165,000円(税込) |
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カラー | ブラック |
素材 | 牛革 |
サイズ | W265×H380×D90mm |
重さ | 約1.2㎏ |
仕様 | PCポケット(13インチまで)、メッシュポケット、ドリンク&アンブレラホルダー、背面ユーティリティポケット、長さ調節可能なショルダーストラップ |
納期 | 2021年8月末より順次発送いたします |
① 早割〈先着10点〉 148,500円(税込) 特典ノベルティ付き
↑※ご好評につき終了いたしました。
② 早割〈先着10点〉 156,750円(税込) 特典ノベルティ付き
購入前に実際に実物をお試しいただけます。以下2店舗にてスタッフがご案内いたします。
ソメスサドル砂川ショールーム
北海道砂川市北光237-6
0125-53-5111
“しぼり”とは、革を立体的に成形する技法のこと。
プラスチックなどの成形しやすい人工素材とは異なり、天然素材の革はなかなか言うことを聞いてくれません。私たちも何度も失敗を繰り返しようやく習得した技術です。この成形技術を最大限活かし、美しいカーブをバッグの顔とも言えるフロントパートへと採用。それにより今までにない高級感と美しさを両立する見た目を実現しました。
馬具づくりを背景に持つ私たちが、その技術を反映させた意匠も加えています。
馬具は命に関わる道具ですから、頑強さは必要不可欠。ただ見た目だけに焦点を当てた品ではなく、長く愛用して欲しいという思いも込めてディテールにまでこだわりました。
サドルホルダーとは、サドル(鞍=馬の背に位置する、人が座る部分)の取っ手部分を指します。
馬が闊歩する際に振り落とされないよう頑丈に作らなければなりません。サドルホルダーの造りにならい、普通のミシンでは敵わない厚手の革を太い糸で縫い合わせて強固な作りにしました。
洗練されたバッグの佇まいの中に、馬具ならではの武骨さが宿るディテールとなっています。
存在感ある太目のステッチも馬具から由来するもの。強い革に負けない太番手の糸を特殊なミシンや箇所によっては手縫いで仕上げています。
ソメスサドルの手縫いは「二本針」という技法を採用しており、革の内部で糸を交差させることで、万が一、糸が切れたとしてもほつれが広がることがありません。日々、あらゆるシーンで使っていただきたいという想いから、気にせず使用できるよう強固なステッチワークを施しました。
馬具の留め具としても用いられる鞍鋲を、背面のストラップ根元部分に配置しています。
ブランド名をアピールするワンポイントですが、見ていただきたいのは革であり、作りであり、全体の美しさ。主張しすぎることなく、ほんのりと馬具スピリッツを感じてもらえる意匠です。
「ニューノーマル時代のコミューターバッグ」を掲げるために、機能性も追い求めました。想像したのは、アクティブにビジネスを遂行しながらも時代の流れを汲み取っている人。そのため、リモートワークやノマドスタイルといった現代のビジネスシーンに寄り添えるディテールを装備しています。
背面には13インチまでのノートパソコンを収納できるスペースを確保。ストラップをつけているので安心して持ち運ぶことができます。また、メッシュポケットにはノートや手帳、タブレットなども収納可能です。
内張り同様のネイビー人工スエードを用いた円筒状のホルダーも装備。
マチのあるバッグですから、傘やペットボトルなどが中で大きく動く懸念がありました。使う方にもそんな心配を払拭してもらうべく、このようなホルダーを付属しました。
背面下部にはバッグ横幅同等のジップポケットを用意しています。鍵や名刺入れ、財布、スマートフォンなどを手軽にアクセスできるよう計算しました。
通勤時の取り出しなどでもストレスなく、そして周りにもストレスを与えない優しい仕様です。
メインコンパートメントはコの字型に開くダブルジップシステムを採用。大きく開くことができ荷物の取り出しに非常に便利です。
とはいえ、不恰好に開きすぎることを避けるため、内側にマチをつけたことで最適な角度に設定しています。
バックパックとなると長時間背負うことによる“持ち疲れ”も懸念のひとつ。そんなストレスを軽減するために、背面のクッションにはメッシュ素材を採用し、ムレることを防ぎ、背中の当たりも優しく設計。
また、ストラップには肉厚でかつしなやかな革を使うことで肩へのクッション性も確保しました。
ビジネスシーンでは装いのボーダーレス化が進み、それに伴ってバッグもフォーマルデザインに限らず選択肢の幅が広がりつつあります。
今作を進めるにおいてビジネススタイルひいてはビジネスシーンの変遷も大きなファクター。そのため、幅広いスタイルで似合わせできるようシンプルかつモダンなデザインを意識しています。
昨今のノマドワーカーよろしくな、自転車での通勤スタイル。品のいい佇まいを意識したコーディネートながらも動きやすいアイテムを取り入れています。やはり自転車となれば鞄はバックパックがお手軽。質の高いレザー使いによって、レザーブリーフさながらの品性を保ちつつ、自然な通勤ルックへと仕上げてくれます。
ジャケットとスラックス、スーツとまではいかなくとも誠実な印象を与えるべきシーンも多いはずです。昨今ではこういったセパレートスタイルもビジネスでは定番となっています。
移動は背負って、会議や営業には手持ちで。ナイロンやポリエステルなどとは異なり、くたっとヨレないため品格を示す上でも活躍に期待ができます。
コンパクトでミニマムなデザインなので、カフェやコワーキングスペースを活用したリモートワーク時にも最適。他の席を邪魔することのないスリムさと、自立する仕様は自身のスペースを有効に活用できるはずです。
側にあるだけで、仕事姿も一層スマートに見えるのではないでしょうか。
鞍やあぶみ、手綱など様々な用途で馬と人とを守り繋げる馬具を始め、10年20年と使い続けることのできる鞄や財布を作り続け修得した眼と技だからこそ成せる“しぼり”。
実は失われつつある技法でもあり、私たちはこの“しぼり”を北海道から世界へと発信することをミッションだと考えています。ここではそんな由緒ある技法の、工程を紹介します。
天然由来のタンニンでじっくりと時間をかけてなめされた牛革を、お湯に浸けて水をたっぷりと含ませます。ソメスサドルでも経験値の高い職人は2〜3人と非常に限られた技術です。
バッグの造形用としてオリジナルで製作した木型を当て、プレス機でしっかりと型付けしていきます。力強い作業ですが、ひとつのミスで革の良さを失いかねないデリケートな工程です。
プレス機を使った成形後、乾燥させます。最初に含ませた水分が抜けていく過程で形が整い、美しい曲線美を描いていきます。一見、簡単な工程のようですが、いまだにしぼりの成功率は100%ではなく、今も熟練の職人たちが試行錯誤を繰り返しながら製作しています。
“しぼり”によって形成された美しい曲線をバッグとして最大限引き立てるためには“縫い”の工程も非常に重要。
せっかくの曲線美を台無しにする恐れもあるため慎重かつ強固に仕上げなければなりません。そこで使用したのが「スイングミシン」という特殊なミシン。
硬い革でも立体的に、そして自然なアーチを崩すことなく縫い上げることができるため、今作の“しぼり”の美しさを表現するに欠かせない存在となりました。
>開発に携わる職人・乾、写真中央
「試行錯誤を重ね、限りなく“しぼり”の誤差を少なくすることができましたが、それでも多少はどうしても出てしまう。それをマチなど他のパーツと組み立てるときに、貼り合わせ方、縫い糸のテンションなど、経験に基づいた判断と力加減で仕立て上げます。
非常に苦労しましたが、作り続けることで技術が身に付いていきます。ベテラン、若手一丸となって技を磨き、一点一点丁寧に、お客様のことを思い描きながら作っていきます。」
今回のコミューターバッグは名入れ(素押し刻印)も施すことができます。
購入していただいた方にこのバッグを愛着を持って接してもらいたい願いと、“自分だけのバッグ”という特別感を味わっていただきたい想いから特別に名入れをサービスいたします。
本件に関するお問い合わせ
ソメスサドル東京支社 03-6418-6945
info@somes.co.jp
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